20代前半からツアープロコーチとして活動していましたが、ゴルフの上達に関してもっと研究したい、学びたいという気持ちをいつも持っていました。そんな時に、早稲田大学大学院のスポーツ科学研究科社会人入試を知り、そこで学ぶ機会を得られたことは、とても貴重な経験でした。既にライフワークとなっていたジュニアゴルファーの強化・育成に関する研究を行うことが大きな目的でしたが、入学当時は研究テーマを幅広く考えていました。例えば坂田塾や宮里3兄弟、ジャンボ尾崎プロのように狭いコミュニティで上達していること、韓国の強化育成のこと、これらのことからゴルフの上達には、なんらかの秘訣と理由があるはずで、それを掘り下げて研究したいと思ったからです。

入学してからは平田竹男教授のゼミに入って、1年間、多くの知識を得ました。刺激をもらえる仲間とのたくさんの出会いもありました。

入学当初は、論文のテーマは定まっていませんでしたが、教授や仲間たちと議論していく過程の中で、韓国の強化育成に関する研究を深めようと、研究テーマが絞られていきました。

7月に現地韓国に足を運び、たくさんの選手、コーチなどにインタビューや現地取材を行い、12月末には、「韓国におけるプロゴルファーの強化・育成に関する研究」という論文を書きました。

結果的に私の執筆したこの論文は2011年の早稲田大学大学院の最優秀論文賞を獲得することができました。

これは当時、韓国人プロゴルファーが世界を席巻していたこともあり、どうして強いのか世間が興味をもっているところで、私の論文が発表されたことが幸運でした。もちろん他にも素晴らしい論文はたくさんありましたが、時代が知りたかった情報をこのタイミングで書くことが出来ことで、有り難いことに賞をいただけたのだと思っています。

論文はこちらからダウンロード(PDF)していただけます。

韓国におけるプロゴルファーの強化・育成に関する研究